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和紙の渋さ×古色仕上げの金具が光る|リピート依頼で魅せるオーダーメイド屏風

はじめに:再びご依頼いただいたオーダーメイド屏風

以前、海外向けに桜柄和紙を使った屏風をご依頼くださったお客様から、嬉しいリピート注文をいただきました。今回のご要望は、よりシックで落ち着きのある和紙を使ってほしいということ。そこで、前回と同じKAMISMさんの和紙でも、渋めの色合いを選び、さらに古色仕上げの金具を組み合わせることで、一段と大人っぽい仕上がりの屏風を制作いたしました。

本記事では、どんな和紙を使ったのか、また金具の選定をどう工夫したのか、といったオーダーメイドならではの要点をご紹介します。

1. 前回からのリピート注文:桜柄和紙との違い

1-1. 桜柄和紙のときは華やかなイメージ

前回は「和紙屏風」を海外輸出用として製作し、大変好評を得ました。淡いピンクのグラデーションに桜の模様が散りばめられていて、和の可愛らしさや春らしいイメージを前面に押し出したデザインでした。

1-2. 今回のご要望:よりシックで渋い和紙

今回、お客様から「もう少し落ち着いたテイストの和紙で作れないか」というリクエストがありました。いろいろな和紙サンプルをお見せしたところ、KAMISMさんの和紙に決定。こちらは、桜柄と違ってシックなブラウン系の地色に、上品な模様をあしらったデザインです。

2. 使用した和紙:「KAMISM」の魅力

2-1. 渋みのある色合いと微妙な光沢感

今回選んだKAMISMの和紙は、ブラウン寄りの深みのある色合いが特徴です。ところどころにあしらわれた模様が、光の当たり方次第でさりげなく浮かび上がるため、派手すぎない上品な印象を与えます。

  • 和紙の質感:マットな風合いのなかに繊維感が活きる
  • 落ち着いた色味:赤みを帯びすぎず、ダークにもなりすぎない絶妙なトーン

2-2. 多様なインテリアに合わせやすい

鮮烈なピンクや金箔と比べ、ブラウン系の和紙は和モダンやアジアンリゾート風など、幅広いインテリアに溶け込みやすいのが魅力です。ホテルやレストラン、個人宅のリビングなど、比較的ナチュラルなインテリアにも合わせやすいですね。

2-3. 海外からの評判

海外向けには「本当に日本らしい優雅さ」を評価する声が多い一方で、主張が強すぎる金色に抵抗を感じるケースもあります。ブラウン系の和紙は、“和の存在感”と“落ち着き”を両立しているため、海外の方からも人気を集めています。

3. 古色仕上げの金具で引き締める

3-1. 金具の色が屏風全体の雰囲気を左右する

屏風の上下・側面を補強する飾り金具は、新品の金色のままだと艶やかな輝きが強調されます。前回の桜柄和紙では、その華やかさがマッチしましたが、今回は渋めの和紙なので、金色が鮮やかすぎると浮いてしまう可能性が。そこで、古色仕上げを選択しました。

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3-2. “古色仕上げ”とは

古色仕上げは、新品の金具にあえてアンティーク風の加工を施し、“使い込んだ古美”を表現する手法です。具体的には金属の表面を酸化させたり、独自の塗料を使ったりして落ち着いたトーンに仕上げます。

  • メリット:和紙と馴染みやすく、全体がシックな統一感
  • デメリット:小さな傷や変色も味わいと捉えられるが、金色の輝きが薄れるため、好みが分かれる場合も

3-3. 比較すると歴然

下記の写真は、金色そのままの金具と古色仕上げの金具を並べた様子です。

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  • 通常の金具:ピカピカの光沢
  • 古色仕上げの金具:ややマットで深みのある風合い
    和紙の色が渋ければ渋いほど、この古色仕上げのメリットが顕著に感じられるでしょう。

4. 製作プロセス概要

4-1. 打ち合わせ~素材選定

  1. お客様の要望確認:「落ち着いた色で高級感を」「桜柄とは違うイメージ」
  2. 和紙のサンプル提示:KAMISMのカタログから数種類ピックアップ
  3. 金具の仕上げ選定:渋い色×古色仕上げで統一

4-2. 下地~表貼り

  • 下地作り:木枠や合板に紙を何層か貼り、強度と平滑度を確保
  • 和紙貼り:湿度や温度を見ながら、シワや気泡ができないよう丁寧に貼り込む

4-3. 金具の取り付け&仕上げ

  • 金物丁番や隅金具を古色仕上げにしたうえで、各所にバランスよく取り付け
  • 角部を補強:スクラッチや角の剥がれを防止
  • 最終検品:折りたたみの動作確認、表面の汚れや傷チェック

4-4. 梱包と輸出準備

海外輸送に耐えられるよう、厳重な梱包を行います。実際には、木枠パレットや厚手の段ボールなどを用いたうえでクッション材を充填し、長距離輸送でも破損しにくい形を整えます。

5. オーダーメイド屏風の可能性:和紙と金具の多彩な組み合わせ

5-1. 華やか・可愛い派にも対応

「渋めの和紙×古色仕上げ金具」は落ち着きがある一方で、「もっと明るく華やかにしたい」「可愛らしい要素が欲しい」という要望も大歓迎です。たとえば、前回のような桜柄和紙に普通の金色金具を合わせることで、一気に結婚式や華やかなイベント向けの雰囲気になります。

5-2. 海外の多様なインテリアにマッチ

欧米やアジアのラグジュアリーホテル、個人宅のリビングなど、和紙の屏風はアートパネル感覚で使われることが増えています。金箔のギラギラした感じがちょっと強すぎる場合、今回のような落ち着きのある和紙&古色金具がマッチしやすいでしょう。

5-3. サイズ・形状の自由度

屏風の高さや曲げ数(2曲~6曲など)はもちろん、部分的に透かしや窓を入れる特殊デザインも可能です。「どんな部屋に置きたいか」「どんな雰囲気にしたいか」を伺いながら、プロの視点で提案いたします。

まとめ:古色仕上げで渋さを極めた輸出用オーダーメイド屏風

今回ご紹介した「渋めの和紙×古色仕上げ金具」は、以前に桜柄和紙の華やかな屏風をオーダーいただいたお客様からのリピート注文。その対照的な仕上がりは、和紙や金具選びでどれだけスクリーン(屏風)の表情が変わるかを物語っています。

海外でも注目度の高い和モダンスタイルを追求するなら、落ち着いた色合いの和紙や古色仕上げの金具に注目してみてはいかがでしょうか。派手さは控えめでも、そこに漂う品格と洗練された雰囲気は、和の美をしっかりとアピールしてくれます。

■ 使用した和紙:
KAMISM公式サイト(外部リンク)

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今後も、当社・泰山堂ではさまざまな素材や色味、仕上げ方法を用いて唯一無二のオーダーメイド屏風をお届けしてまいります。高級感あふれる「渋い和紙」の魅力に興味がある方、古色仕上げの金具で雰囲気を一段と高めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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