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こんな所にも金屏風!?アニメ×伝統工芸が生む新たな可能性

金屏風といえば、ホテルの宴会場や式典、あるいは茶室でのしつらいなど「和」の空間を演出するためのアイテム、という印象が強いですよね。ところが先日、私がある展示会に足を運んだ際、まさかと思うような場所で金屏風を見かけ、思わずテンションが上がってしまいました。今回はそのときのお話を、詳しくご紹介します。

意外な出会い――ゲーム&アニメのイベントで金屏風を発見

私が訪れたのは、アニメやゲーム作品が集結する展示・即売会系のイベントです。いわゆる「オタク文化」をテーマにした大きな催しで、キャラクターグッズや新作ゲーム情報がズラリと並ぶ、華やかなブースが多数出展されていました。京都での開催ということもあり、和のテイストを取り入れた企業コラボがいくつか見受けられたのですが、そんな中でも特に目を引いたのが小ぶりな金屏風です。

3尺サイズほどの小ぶりな屏風

展示されていた金屏風は高さおよそ3尺(約90cm)くらい。一般的なホテル等で使われる大きなものとは違い、テーブルの上にも乗せられそうな小さめのサイズでした。金の輝きは遠目からもわかるほど目立っていて、「あれ? こんなところに金屏風があるなんて!」とビックリ。しかもよく見ると、表面には“あるキャラクター”のモチーフが施されていたんです。

その正体は……なんとピカチュウ!

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ブースに近づいてみると、なんとピカチュウの耳と頬が金屏風にあしらわれているではありませんか。まさか和風の金箔とピカチュウがコラボしたデザインに遭遇するなんて、思いもよりませんでした。スタッフの方に伺うと、この金屏風は「ポケモンセンターキョウト」のオリジナル企画だそうで、京都ならではの和のテイストを取り入れ、伝統工芸の要素をプラスした展示とのことでした。

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実は、同じように京都の伝統を活かしたコラボとして、地張り提灯や和柄のグッズなど、さまざまなポケモンアイテムが存在するのだとか。私が見たこの金屏風は、その一環として企画・展示されているものだったようです。

なぜピカチュウと金屏風が合体?

ポケモンは幅広い世代に愛される国民的キャラクターですが、その人気は海外でも根強く、京都を訪れる外国人観光客にも好評だそうです。和の象徴である金屏風と、海外でも人気のポケモンを組み合わせることで、「日本らしいポップカルチャーと伝統文化の融合」を表現しているのだとか。

たしかに海外から見れば、ピカチュウという現代的なキャラクターを伝統工芸の技術で描くなんて、面白いサプライズになるかもしれません。私はその発想に驚くと同時に、「こんな形で金屏風が脚光を浴びるんだ!」と妙に感心してしまいました。

アニメ・ゲームと伝統工芸のコラボが生む新たな可能性

今回のピカチュウ金屏風のように、ポップカルチャーと日本の伝統工芸がコラボレーションする事例は、近年少しずつ増えていると感じます。

たとえば「京まふ(京都国際マンガ・アニメフェア)」でも、和雑貨や伝統工芸のブースにアニメ作品が取り入れられる展示があり、国内外のファンから注目を集めていました。

私自身、屏風の仕事に携わる身として、こうした新しい試みによって「金屏風」にさらに関心が集まるのは大歓迎です。何より、アニメファンが「こんなに素敵な伝統工芸があったんだ!」と知ってくれるのは、職人さんたちの技術を守る上でも大きなプラスに働くのではないでしょうか。

伝統産業を守る鍵になるかも?

もちろん、実用品としての屏風は価格帯がそれなりにするため、若い世代が簡単に購入できるものではないかもしれません。しかし、今回のように「見て楽しむ」「SNSで共有する」という形だけでも、伝統工芸への理解が広がっていく可能性はあります。さらに、コレクターズアイテムとして限定販売されれば、高い付加価値を見いだすファンも出てきそうです。

そうした需要の芽を育てる上で、人気キャラクターとのコラボは間違いなく有効な手段でしょう。

泰山堂が思う、屏風の未来

実は当社・泰山堂でも「現代の暮らしや文化にマッチする新しい屏風の形」を日々模索しています。金屏風といえばフォーマルな雰囲気を持ちやすいですが、思い切りポップな色合いやキャラクターデザインを取り入れることで、若い世代にも興味を持ってもらうきっかけになるかもしれません。

先進的なコラボレーションがさらに増えて、屏風が「誰もが手に取れる、日本文化の一部」として復興していったら素敵ですよね。私も今回の展示を目にして、益々やる気が湧いてきました。

まとめ

アニメやゲームの世界は常に革新的な発想やデザインで私たちを驚かせてくれますが、そんな最先端のカルチャーと伝統工芸が出会うと、想像以上に面白い化学反応が起こるのだと実感しました。

今回のポケモン・ピカチュウ金屏風は、まさに「こんなところにも金屏風!?」という意外性に満ちた展示で、会場で多くの人が足を止めていました。私もふと、「金屏風の活用法は無限大だな」と再確認。

屏風は“ハレの場”でしか使われないという固定観念は、もはや古いのかもしれません。今後も、アニメ・ゲームといったポップカルチャー分野だけに限らず、さまざまな場面で金屏風が登場するのを期待したいと思います。

もし、キャラクターコラボや独自のデザインなど、ご自身の企画に合わせてオリジナル金屏風を作りたい方がいらっしゃいましたら、ぜひ気軽にご相談ください。
伝統の技術斬新なアイデアを掛け合わせて、新たな価値を生み出すことが、私たちの大きな目標です。

明治20年創業の金屏風専門店:泰山堂

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