はじめに:布×屏風の新たな可能性
「屏風」と聞くと、金箔や和紙を使った伝統的なイメージを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、現代では素材の多様化が進み、デニムや合皮など、想定外のファブリックを用いて新しい表情を持つ屏風が生み出されています。
今回ご紹介する事例は、展示会用にオーダーいただいた「デニム生地の屏風」。しかも、表面に銅箔加工が施された特殊なデニム地を活用し、白木のフレームで仕上げることで、和と洋、伝統と現代が出会う「和モダン」なアートピースが完成しました。
なぜデニム生地を用いるのか
1. モダンな質感と個性
デニムは世界的に知られたカジュアルファッション素材。青みがかった質感や独特の織りが特徴で、和室や伝統空間に持ち込むと新鮮なインパクトを生み出します。銅箔と組み合わせることで、キラリと光るメタリックな要素が加わり、ファッション的センスが空間インテリアに活かせるのです。
2. 多様なバリエーションと産地の強み
当社の拠点がある福山市は日本有数のデニム産地として知られ、上質なデニム生地が手に入りやすい環境にあります。お客様が持ち込んだ特殊なデニムや、こちらでご提案する生地バリエーションを通じて、さまざまな表情を持つ屏風の制作が可能です。
サイズや仕様:用途に合わせた特注対応
今回製作したのは1枚あたり高さ1800mm×幅500mmの4曲屏風で、約6尺相当のサイズ。
- 高さ1800mm(6尺程度):見上げるほどのサイズ感が、人の視線をしっかりとキャッチし、展示会場の目玉アイテムとして映えます。
- 幅500mm×4曲構成:折りたたみ可能な構造で持ち運びや設置が容易。展示ブースやイベントスペースの広さに応じて、手軽に移動・配置が行えます。
オーダーメイド対応なので、面数やサイズは自由自在。卓上用のミニ屏風や大判サイズの大きな空間仕切りなど、お客様のニーズに合わせてご提案いたします。
銅箔×デニム×白木フレームの絶妙コントラスト
1. 銅箔加工で生まれる光彩
デニム地に銅箔を施すことで、布のマットな質感と金属の光沢が対比し、奥行きや表情豊かな表面を実現。照明の当たり方によって微妙に変化する光反射が、屏風自体をアート作品のように輝かせます。
2. 白木縁の清涼感
通常、金屏風には黒縁や漆塗り縁が多く使われますが、今回はあえて白木を採用。自然な木目と淡い色味がデニムのブルーや銅箔の赤みと相まって、軽やかで洗練されたイメージを強調します。モダンな空間や北欧テイストのインテリアとも好相性です。
様々な素材でのチャレンジも可能
デニム以外にも、合皮やファブリック、紙、和紙、金属箔など、多彩な素材で屏風を仕立てることができます。
- ビジネス空間でロゴデザインを入れる
- 商業施設でブランドカラーを反映
- 個人住宅で思い出の着物生地を転用(前回の事例参照)
はじめに:思い出の着物に新たな生命を吹き込む 古い着物や帯、思い出が詰まった布地がタンスの中で眠っていませんか?それらは家宝や記念として保管されていても、使わなければ徐々に存在感を失ってしまいます。そこで注目したいのが、「着物生地をリメイクして屏風に仕立てる」という新たな発想。和紙裏打ちで布地を安...
柔軟な素材対応は、他にはないオリジナル性を追求できるポイントです。
福山デニム産地としての強み
福山市はデニム生産で名高い土地柄です。質の高いデニム生地が豊富に揃い、染色や織りなど多彩な技術が集約されているため、特殊なデニムの調達や加工相談にも対応しやすい環境があります。
これにより、お客様が想像する「こんなデニムで屏風を作りたい」というアイデアを柔軟に実現可能。地元産業とのコラボレーションで、地場産品を活かした地域色豊かな製品づくりも期待できます。
お問い合わせ・オーダーメイドのご相談
「デニム生地の屏風」と聞いて新鮮なインスピレーションが湧いた方、または「こんな素材でも屏風にできるの?」という疑問がある方は、ぜひ当社へお問い合わせください。
用途、サイズ、素材、デザインイメージなど、どんなアイデアでも構いません。専門スタッフが丁寧にヒアリングし、最適なプランをご提案します。
まとめ:モダン×伝統を繋ぐファブリック屏風
今回紹介したデニム生地屏風は、和の伝統美と現代的な素材・色彩感覚を融合した新ジャンルのアイテムです。銅箔加工と白木のフレームで、シンプルながらも個性的な存在感を放ち、展示会やイベントで注目を集めること間違いありません。
新しい素材の可能性を探ることで、屏風はますます多様な空間演出の手段として活躍できるようになります。もしあなたが新しいインテリア表現を模索しているなら、デニム屏風のようなオーダーメイドアイテムを検討してみてはいかがでしょうか。
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