金屏風修理・修復
2016.11.16
金屏風は華やかな式典やホテルの宴会場などで多用されるため、塗装の剥がれや打痕(ぶつけ傷)が発生しやすいのが現実です。中でも目立ちやすいのが、周囲を縁取る「椽(ふち)」の傷み。そこだけ剥がれてしまうと、せっかくの金箔面が美しくても全体の印象が台無しになってしまいます。
本記事では、金屏風の椽が傷む原因と簡易的な補修方法、本格修理を依頼すべきケースなどを解説します。椽が目立ってきたら、ぜひ早めにケアを検討してみてください。
金屏風は意外と重量があるうえ、大型サイズのものも多く、毎回持ち運ぶ際に壁や椅子などに当たりやすいのが実情です。とくに脚立などを使っての作業中や、イベント搬出入が重なるタイミングでぶつけてしまうケースが多々見受けられます。
椽の下部(底面)は床との摩擦を受けやすく、塗装剥がれや塗膜の傷が起きやすいポイントです。カーペットやフローリングに色移りする恐れもあるので、塗装のやり直しをする際には十分な注意が必要です。

「ほんの一部だけ剥げてしまった」「全体を修理に出すほどではない」という場合、油性ペンを使った簡易補修がおすすめです。剥がれた部分と似た色のマーカーで軽く塗り、周囲と馴染ませるだけでも見た目が随分と変わります。
注意点
- ペンのインクが床や壁、カーペットに移らないよう、塗る前に保護シートを敷く
- インクが乾き切るまで金屏風を動かさない
- 目立ちにくい箇所でテスト塗りをして色味を確認
簡易処置はあくまで「その場しのぎ」である点を理解したうえで、より大きな破損や塗膜全体の劣化が見られる場合は、本格的な修理検討をおすすめします。
部分的なペン補修では追いつかないほど塗装が剥がれ、下地の木部が見えている状況なら、専門業者に依頼するのがベスト。塗装をすべて剥がして下地を整え、新しい塗装を施すことで見違えるほどきれいになります。
椽だけでなく金箔面や和紙面にも傷やしみがある場合は、全面的な張り替えや金具交換などを含めたトータルリニューアルを検討しましょう。椽と画面の両方を同時に修復することで、コストや日数を抑えつつ、均一感のある仕上がりを得られます。
「金屏風の椽が大きく剥がれた」「塗り直しを依頼したい」など、気になる箇所があればお気軽にご相談ください。補修内容の大小を問わず、最適なメンテナンスプランをご提案いたします。
金屏風は、華やかな空間を演出する大切な道具だからこそ、細部の椽(ふち)まで気を配ることで美しさを長く保つことができます。ちょっとした剥がれは油性ペンで簡易補修も可能ですが、ひび割れや広範囲のダメージがあれば、早めに本格的な修理を検討しましょう。
「こんな状態でも修理できるの?」とお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせを。あなたの金屏風を、再び輝かせるお手伝いをいたします。
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