屏風屋ブログ
2016.11.9
伝統と格式を象徴する金屏風。その輝きは、式典やホテル、ブライダル会場、さらには近年ではモダンなオフィス空間まで、幅広いシーンで人々を魅了し続けています。
しかし、その美しい輝きを放つ「箔(はく)」には、実はいくつかの種類があることをご存じでしょうか。特に注目したいのが、本金箔に次ぐ存在感を放つ「洋金箔」です。
本記事では、洋金箔の特徴から本金箔との違い、実用的な活用法まで、専門家の視点で徹底解説します。金屏風の新調やリノベーションをお考えの方はもちろん、和のエッセンスを取り入れた空間づくりに興味をお持ちの方にも、きっと新しい発見があるはずです。
日本の伝統工芸において、金箔は特別な存在として君臨してきました。その中で「洋金箔(ようきんはく)」は、明治時代から注目を集めてきた革新的な素材です。
実は、洋金箔には本物の金が一切使用されていません。その正体は、銅と亜鉛の合金である「真鍮(しんちゅう)」を極限まで薄く延ばした箔なのです。
明治中期、高価な本金箔に代わる素材として開発された洋金箔は、その美しい輝きと経済性から、瞬く間に普及していきました。特に、大規模な装飾を必要とする施設や、コスト意識の高い現場で重宝されるようになったのです。
本金箔は純度の高い金を主原料としているのに対し、洋金箔は銅と亜鉛を主成分とする真鍮を原料としています。この素材の違いが、さまざまな特性の違いを生み出しています。
本金箔は貴金属である金を使用するため、市場価格に応じて大きく変動する傾向にあります。一方、洋金箔は工業製品として安定した供給が可能で、価格も比較的安価に抑えられています。
興味深いことに、一般的な使用環境では、本金箔と洋金箔の見分けはほぼ不可能です。特に式場やホテルの宴会場など、程よい距離感がある場所では、その違いを見分けられる人はほとんどいないでしょう。
近年、多くの施設やイベント会場で洋金箔を使用した金屏風が選ばれています。その理由は、以下の3つの特徴に集約されます。
洋金箔の最大の魅力は、本金箔と比較して大幅に抑えられた価格設定にあります。特に、複数の金屏風を必要とする大規模施設では、このコストメリットが際立ちます。予算を効率的に活用しながら、空間全体の品格を高められる点が高く評価されています。
真鍮を原料とする洋金箔は、意外にも優れた耐久性を持っています。適切なメンテナンスを行えば、長期にわたって美しい輝きを保つことができます。イベントや式典での頻繁な使用にも十分耐えうる強度を備えているのです。
洋金箔は加工性に優れ、さまざまなデザインや模様の表現が可能です。伝統的な和柄から現代的なパターンまで、空間コンセプトに合わせた柔軟なデザイン展開ができることも、選ばれる大きな理由となっています。
洋金箔の活用シーンは、従来の伝統的な用途を超えて、驚くほど多岐にわたっています。
洋金箔は、その経済性の高さだけでなく、実用的な耐久性も兼ね備えています。本金箔と比較して大幅にコストを抑えられる一方で、適切な環境下では驚くほどの長期保存性を示します。
屋内での使用であれば、洋金箔は非常に安定した性能を発揮します。ただし、以下のような環境では特別な配慮が必要です。
洋金箔金屏風を美しく保つための基本的なケアについて解説します。
以下のような症状が見られた場合は、専門家による点検・修理をお勧めします。
洋金箔金屏風は、お客様のニーズに合わせて様々なカスタマイズが可能です。
A:一般的な室内環境での使用であれば、洋金箔も十分な耐久性を発揮します。ただし、極端な環境変化や過酷な条件下では、本金箔の方が安定性に優れる場合があります。用途に応じて適切な選択をお勧めします。
A:基本的な清掃は月1回程度、専門家による点検は年1回程度が目安です。ただし、使用頻度や環境により適切な間隔は変わってきますので、個別にご相談ください。
A:可能です。骨組みの状態を確認した上で、洋金箔への張り替えを承っています。むしろ、コストを抑えながら新品同様の輝きを取り戻せる方法として、多くの方に選ばれています。
A:標準的な仕様で2〜3ヶ月程度、特殊な仕様の場合は3〜4ヶ月ほどお時間をいただきます。ただし、繁忙期や特別注文の場合は、さらにお時間をいただく場合があります。
洋金箔は、伝統的な本金箔の代替材として生まれながらも、独自の価値を確立してきました。コストパフォーマンスの高さはもちろん、その美しい輝きと実用性は、現代の多様なニーズに見事に応えています。
金屏風の新調やリノベーションをお考えの際は、まずは専門家への相談から始めてみませんか?私たちは、お客様一人ひとりの想いに寄り添い、理想の空間づくりをサポートいたします。
金屏風に関する疑問や不安、具体的なご要望など、どんなことでもお気軽にご相談ください。経験豊富なスタッフが、以下のような観点からベストなご提案をさせていただきます。
まずは無料相談やお見積りから。お電話またはお問い合わせフォームにて、お気軽にご連絡ください。
屏風屋ブログ
2019.6.8
屏風屋ブログ
2019.5.21
屏風屋ブログ
2017.5.31
屏風屋ブログ
2017.5.24
Contact
サービス・弊社についてまずはお気軽にお問い合わせください。