はじめに:葬祭業界向けの新たな挑戦
先日、横浜で行われたフューネラルビジネスフェア2018に、他社様と共同でブース出展してまいりました。葬儀・供養に関わる事業者や関連企業が一堂に会し、新たな製品やサービスを発表するイベントとして、近年注目を集めています。
私たち泰山堂にとっては葬祭業界の展示会への初参加でしたが、ブース来場者の方々からの反響やお問い合わせをいただき、「葬祭の現場にも屏風はまだまだ可能性がある」と強く実感しました。
本記事では、当社が展示した6尺4曲の金屏風や新型パーテーションの特徴を中心に、出展内容をレポートいたします。
1. “もみ紙”×銀箔の6尺4曲屏風:葬儀空間で映える上品さ
1-1. あえて“くしゃくしゃ”に折れ目をつけた“もみ紙”仕上げ
今回メインとして展示したのは、高さ約180cm(6尺)の4曲屏風。
特徴的なのは“もみ紙”と呼ばれる素材を採用していることです。あえて紙をくしゃくしゃに折り、シワ状の風合いを残した独特のテクスチャーがポイント。光の当たり具合によって微妙な陰影が生まれ、単なるフラットな銀箔とは一味違う表情を醸し出します。
1-2. 葬祭場で選ばれやすい“銀”の色味
一般的に、葬祭場で使用される屏風は銀色が多い傾向にあります。黒や白といったモノトーン系の装飾を主体とする葬祭空間でも、銀色は上品に調和しやすいからです。
そこで泰山堂では、もみ紙に銀箔を重ね合わせた“もみ銀”仕様の屏風を製作。高級感と落ち着きを両立し、厳かな場にも違和感なく溶け込むデザインとなりました。
2. 木枠×360度丁番のパーテーション:差し替え式パネルで自由度アップ
2-1. 樹脂製ハニカムパネルをスライド差し込み式に
もう1点、新たに開発したのが木枠で構成されたパーテーション型屏風です。各面を360度回転可能な丁番で繋ぎ、自在に折り畳めるのが基本構造。
さらに大きな特徴は、樹脂製ハニカムパネルに生地(額装用の織物など)を貼り、スライドして差し込む形にしている点です。
- 脱着が簡単:好みの柄や色のパネルを気軽に入れ替え
- 季節やイベントごとの模様替えができる
- 軽量かつ強度が高い:樹脂ハニカム構造のため、持ち運びや設置も楽
2-2. ワイヤー面でフック装飾も可能
また、樹脂パネル以外の2面にはワイヤーを張り、フックを使って小物を吊るす機能を追加しました。
- フラワーアレンジメントや小さな額装を掛けられる
- 葬儀会場での遺影や写真、シンボルアイテムのディスプレイに活用できる
応用次第で、多目的に使える装飾パネルとして重宝します。
3. 葬祭業界への初出展で感じた手応え
葬儀・供養に特化した展示会へは、泰山堂として初の試みでした。
しかしながら、実際には「銀色の屏風を探していた」「もう少し個性的な素材のパーテーションが欲しい」など、すでにニーズがあることを肌で実感。葬祭業者の方からも「こんな発想があるんですね」と興味深い反応をいただきました。
- 実用性:スライドパネル式のパーテーションは、式場ごとに場面転換しやすい
- コンパクト性:4曲や6曲の構成で省スペースに収納できる
- 上質感:布地やもみ紙のテクスチャーで雰囲気が変わり、香典返しコーナーやお見送りスペースなどにも映える
今後も、ご葬儀・法要の場にふさわしいデザインや機能性を追求した製品開発を続け、「空間づくり」に貢献できる屏風屋として新たな提案を行っていきたいと考えています。
4. フューネラルビジネスフェアとは
フューネラルビジネスフェアは、葬祭業界の経営者や専門家が集まる総合展示会&シンポジウム。
- 主催: 綜合ユニコム株式会社/月刊フューネラルビジネス
- 会場: パシフィコ横浜 など
ここでは、葬祭サービスの最新トレンドや製品・サービスが一堂に展示され、業界の未来を考える場として注目を集めています。
葬祭市場での需要と課題
近年、単身世帯や少人数の葬儀が増加し、葬儀の規模や形式、さらには消費者の価値観が多様化しています。
そうした中で、シンプルな式にも対応しつつ、一定の厳粛さや上質感を演出できるアイテムとして、屏風やパーテーションの活用が見直されているのです。
5. 今後の展望とお問い合わせ
今回の出展を通じ、葬祭業界に対して多彩な屏風デザインの可能性を提示できました。葬儀以外にも法要・供養式、セミナー会場や催し物コーナーなど、使用シーンは多岐にわたります。
5-1. カスタムオーダー対応
- 「もみ紙×金箔・銀箔」の色調を好みに合わせてアレンジ
- 紙丁番や金属丁番(折衷型)の採用で、用途に合わせた強度・デザイン選択
- パネル差し替えやワイヤー面など特殊機能も自由に組み合わせ可能
5-2. ショールーム・打ち合わせのご案内
具体的なご要望やご質問があれば、ぜひ一度ご相談ください。画面越しのやりとりだけでは分かりづらい質感や機能面を、実際のサンプルを見ながら詳しくご案内いたします。
まとめ:葬祭業界の新たな装飾アイテムとして注目
フューネラルビジネスフェア2018への初出展をきっかけに、葬祭業界でも屏風の新しい役割を提案する手応えを得ることができました。
- 厳粛な空間に合う「もみ銀屏風」
- 差し替え式パネルで柔軟に模様替えできるパーテーション
従来の葬祭シーンに新風をもたらすアイデアとして、今後さらに製品ラインナップを充実させていく予定です。業界の皆様からのご要望を取り入れながら、より良い商品づくりに励んでまいりますので、どうぞご期待ください。
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