はじめに:壁掛けパネルでホテル空間を格上げ
インテリアデザインにおいて、「壁面」はクリエイティブな表現を可能にするキャンバスです。特にリゾートホテルなど特別な滞在空間では、ゲストに非日常感や上質さを伝えるために、こだわりのアートパネルが求められます。今回は、リゾートホテル様からの依頼で製作したオーダーメイド壁掛けパネルをご紹介します。
ポイントは、左右で異なる張地を用いることで、生み出される独特のコントラストと素材感。さらに、細やかな巻き込み処理で下地が見えない丁寧な仕上がりを実現しました。
異なる素材を左右に組み合わせ
1. 左右で異なる張地選び
一般的なパネルは単一素材で表面を仕立てることが多いですが、今回のアートパネルは左右で張地を変えています。一方には黒っぽいクロス、もう一方には金紙(箔)を使い、まるで二つの世界が接する境界線のようなビジュアルを演出しました。
黒っぽいクロス側は、南国リゾート地らしく茣蓙(ござ)の繊維を思わせるざっくりとした凹凸が特徴。その手触り感で、自然素材を思わせ、落ち着きと温かみを感じさせます。
2. 金箔粉振り紙で華やかなアクセント
もう片方には金紙を使用。金箔粉を微細に振りかけた「みじん振り金」タイプを選び、金箔本来の輝きに加えてキラリとした微妙な光沢感をプラス。これにより、黒いクロスとのコントラストが強調され、パネル全体が高級感と華やかさを放ちます。
ディテールへのこだわり:折り返し(巻き込み)技術
1. 下地を見せない仕上がり
アートパネルを美しく仕上げるためには、素材の貼り込みだけでなく、エッジ処理が重要です。特に今回は、下地がのぞかないよう、天地左右から素材を丁寧に折り返し、巻き込み処理を施しています。
このような巻き込み技術が、パネルの端部で素材が浮いたり、剥がれたりするのを防ぎ、長期間美しい状態を維持する秘訣です。
2. 強硬な素材への対応
黒っぽいクロスはコシが強く、折り曲げる際に少々苦戦しました。しかし、職人の経験とノウハウで素材特性を理解し、適切な糊やプライマーを選定。慎重な手作業で折り返しを行い、最終的には綺麗なラインを描く仕上がりを実現しました。
空間に与える効果:シンプル×個性
今回のアートパネルは形状自体はシンプルな長方形パネル。しかし、左右異なる素材感と巻き込み処理によるエッジの美しさが、パネルを単なる装飾品以上の存在へと昇華させています。
- ホテル客室の壁面に掛ければ、ベッド周りのインテリアに深みが加わり、ゲストは「ここでしか得られない」雰囲気を楽しめます。
- シンプルな形だからこそ、素材選びと仕上げにこだわることで、空間テーマやブランドイメージを明確に伝えることができます。
素材とデザインの柔軟対応
当社は、多様な素材やデザインに対応可能です。今回のように左右異素材を組み合わせたり、特定の色や柄でブランドイメージを強調したり、オフィスや商業施設、住宅向けに合わせてカスタムメイドができます。
- ビニールクロス、布、紙、金箔紙、和紙、特殊フィルムなど豊富な素材選択
- シルエットや形状を変えることで個性アップ
- ロゴや特定モチーフを組み込み、空間ブランディングをサポート
素材や形状に限界はありません。アイデアと職人技で、理想のアートパネルを形にします。
お問い合わせ・オーダーメイド相談
「こういう素材でパネルを作りたい」「ホテル客室に特徴的なアートピースを設置したい」など、オーダーメイド製作に興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
専門スタッフがヒアリングを行い、用途やイメージに合わせたプランを提案します。素材サンプルやデザインラフを元に、理想のアートパネルを共に創り上げましょう。
まとめ:素材選びと巻き込み技術で実現する独自性
今回の事例は、左右で異なる張地を用いたアートパネル製作を通じ、オーダーメイドの可能性を示しました。ビニールクロスが難しければダイノックシート、粗い繊維感のクロス、金紙(箔)など、素材の特性を理解し、巻き込みやエッジ処理で美観を保つ職人技がポイント。
こうして完成したパネルは、ホテル客室や特別な場所で、ゲストに「ここは特別な空間だ」と思わせる効果をもたらします。あなたも空間に個性を吹き込みたいなら、特注アートパネル製作を検討してみてはいかがでしょうか。
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