屏風屋ブログ
2016.10.5
創業120年以上の歴史を誇る泰山堂では、屏風作りの昔ながらの製造技法をしっかりと受け継いできました。一方、現代の宴会場やホテルは冷暖房が完備され、乾燥や湿度差などが大きく変わるなど、環境面での課題も少なくありません。そこで当社では、昔のままの工程だけでなく強度とメンテナンス性を両立させるため、新たな改良を加えてきました。
今回は、その具体的な事例と工夫について詳しくご紹介します。

泰山堂の屏風の最大の特徴のひとつが、紙丁番(かみちょうばん)です。
通常、屏風を折り畳む構造には金属丁番(蝶番)を多用する製品もありますが、当社では独自開発した特殊強化布と高品質の和紙を複数層に重ねる製法を採用しています。
ポイント: 金属丁番が一部壊れただけで全体が使えなくなる…といったトラブルを減らし、長期的なメンテナンスコスト削減に寄与しています。
折れ曲がる部分を紙構造にすることで、大きく開く・狭く折りたたむなど、設置場所や使用状況に応じた微妙な角度調整がスムーズ。
また、金属がきしむ音などもなく、見た目も和風かつ自然なのが特徴です。
宴会場のスクリーンバックとして使われる金屏風は、料理の飛び散りやお酒などがかかる可能性があります。
そこで当社では、金紙の表面にフッ素コーティングを施し、汚れを簡単に拭き取れるようにしています。

金屏風は光を反射しやすく、写真撮影の際に**ハレーション(光が飛ぶ現象)**を引き起こすことも。フッ素コーティングが適度に光を拡散するため、会場照明やカメラフラッシュによる乱反射を抑え、写真映えする背景を実現します。
屏風の骨組みは、木製の下地を何枚も貼り重ねて強度を出す「地貼り」工程で作られます。泰山堂ではこの工程を一切妥協せず手作業で行い、長期的に歪みやねじれが起きにくい構造を追求しています。
裏地にもこだわり、耐久性の高い布や紙を貼り合わせています。さらに縁や木枠の塗装にも、職人が漆やカシュー塗りなどを施し、美観と耐久性を両立。
補足: 仕上げ材は用途や予算、意匠に合わせてカスタマイズ可能です。
泰山堂の屏風は「買い替えを前提にせず、一生モノとして長く使ってほしい」との思いから、修理や張り替えがしやすい設計を心がけています。
紙丁番構造ゆえ、骨組みに再度別の金紙や布を貼る場合もスムーズ。結婚式場やホテルで「イベントに合わせて絵柄や色味を変えたい」というニーズにも柔軟に対応可能です。
耐久性
コスト削減
利用者の評判
泰山堂では、伝統技法に基づきながらも現代の環境に合わせたカスタマイズオーダーを承っています。例えば、蝶番部分を金属製にする「折衷型」などの対応も可能。
オーダーの流れ
泰山堂がつくる屏風は、骨組み・紙貼り・仕上げといった伝統的な工程を守りつつ、現代の宴会場やホテルで求められる耐久性と汚れ対策を徹底追求。紙丁番やフッ素コーティング金紙といった独自の工夫により、長持ちするうえにメンテナンスも楽な仕上がりを実現しています。
もし、式典やイベントで高品質な金屏風を検討しているなら、ぜひ泰山堂にご相談ください。伝統と革新が詰まったプロ仕様の屏風をお届けします。
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